不整脈
心臓の収縮のリズム(拍動のリズム)が乱れる不整脈は、その症状から(1)脈が速くなる(増える)タイプの頻脈性不整脈(2)脈が遅くなる(少なくなる)タイプの徐脈性不整脈とに大きく分けられます。これらはさらに、いろいろな種類があります。
心房細動、心房粗動
心房細動は、期外収縮に次いで多くみられます。心房の各部分が電気的に統一を失って、まったく無秩序に細かく動いている状態の不整脈です。この際の脈拍は大小不同で、まったく不規則であり、これを絶対性不整脈といいます。心房粗動では、心房細動が不規則に小刻みな動きをするのと違い、心房は規則的に1分間に220~350、電気的に興奮するものです。この電気的刺激の一部が心室に伝わり、脈はほぼ規則的になるので、心電図をとらないと、診断がつきません。
心室細動(心停止)
心室細動は、急性心筋梗塞など重い心臓病の際に起こります。心室が規則的に拍動できず、拍出が突然になくなるために(心停止)、脳へいく血流がとだえ、生命に危険を及ぼす、きわめて重い不整脈です。脈が触れず、失神、けいれんを起こしてきます。すみやかに医師の手当てを受けないと、数分以内に死亡するので、迅速かつ適切な救命処置を要します(電気的除細動を行いますが、それまでの間は、人工呼吸と心臓マッサージを行って心臓のポンプ作用を保たねばなりません)。